概要
近日、北京市集佳法律事務所の周丹丹弁護士、張亜洲弁護士が代理した搜狗社が360社を訴えた不正競争事件は、陜西省西安市中級人民法院より第一審判決が下された。法院は360アンチウイルス、360セキュリティが無断で搜狗ブラウザの黙認設置を360ブラウザの黙認設置に改ざんする行為を不正競争に認定し、360社に100万人民元の損害賠償を命じた。この事件は、初めてのブラウザ黙認設置改ざんに係わる不正競争事件である。
要点
本件訴訟において、搜狗社が主張する360社の不正競争行為は以下の2種類がある。
1.ユーザーは搜狗高速ブラウザを黙認ブラウザに設置する場合、360アンチウイルスソフトによりスキャンディスクを行った後、その結果ページにより、(1)無効なHTTPプロトコル、(4)IEブラウザの通常機能の異常により、ホームページを開けないなどと表示され、ユーザーは「直ちに処理」をクリックすると、元の搜狗ブラウザの黙認設置は直接に360セキュリティブラウザに改ざんされる。
2. ユーザーは搜狗高速ブラウザを黙認ブラウザに設置したが、360セキュリティソフトをインストールした後、再度搜狗高速ブラウザを黙認ブラウザに設置する場合、360セキュリティが「黙認ブラウザ設置を変える」というポップアップウィンドウをを表示し、ユーザーは「許可」を選択したら、元の搜狗ブラウザの黙認設置を360セキュリティブラウザの黙認設置に改ざんされる。
判決
西安中級人民法院は審理を通じて、以下のように認定した。
360社がセキュリティソフトへの信頼を利用し、セキュリティ問題を口実に、ユーザーを360アンチウイルスソフトによる修復に誘導し、360セキュリティブラウザを黙認ブラウザに改ざんする不正目的に達成し、搜狗社が取引チャンスとユーザーを失う結果を引き起こした。また、360社はユーザーの意思に反し、搜狗ブラウザを黙認ブラウザに設置する時、360セキュリティを通じて、360ブラウザを黙認ブラウザに設置することを強行した。360社の上記行為は明らかに信義誠実の原則と公認の商業道徳に反し、「不正競争防止法」第2条の規定に違反し、搜狗社に対する不正競争に当たる。
法院は360社に対し、360アンチウイルスソフト、360セキュリティソフトによる搜狗ブラウザ黙認設置を改竄する不正競争行為を直ちに停止すること、及び100万人民元の損害賠償を命じた。
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