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No.38 Mar.28, 2008
 
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麗江
 
目 録
中国の過去7年間の海外関連の知的財産権事件の審理件数は年平均伸び率が約58%
中国の全国人民代表大会と日本の参議院、知的財産権分野で定期的交流へ
ドイツ オスラム社、中国寧波での権利侵害紛争に勝訴
天津税関:権利侵害のスポーツウェアなど5万点を押収
北京市第一中級人民法院が判決を下し、Nestle社が20万元の賠償金を獲得
PCT出願が過去最高を更新、中国の出願件数の伸び率が世界一に
SIEMENS社に対する商標権侵害の訴えは正当な使用により却下
 
 
 
中国の過去7年間の海外関連の知的財産権事件の審理件数は年平均伸び率が約58%

 
 中国では、対外開放の拡大と対外経済貿易関係の発展に伴い、海外に関連する知的財産権紛争事件が大幅に増加した。2001年から2007年にかけて、中国の地方裁判所は海外に関連する知的財産権民事一審事件1634件を審理し、その年平均伸び率は57.96%であった。伸び率は、知的財産権事件全体の伸び率の2倍以上であった。
 
 
中国の全国人民代表大会と日本の参議院、知的財産権分野で定期的交流へ

 
 中国全国人民代表大会と日本参議院は、2月20日、北京で第2回会議を行った。中日双方は、知的財産権などの問題で意見を交換し、交流プログラムをベースとして両国間の政治的相互信頼の向上、各分野での協力の促進、両国及びアジアの人々のための幸せの創造を計る旨の表明を行った。

 双方は、来年日本で第3回会議を行うことを決定した。

 
 
ドイツ オスラム社、中国寧波での権利侵害紛争に勝訴

 
 先日、中国浙江省寧波市中級人民法院は判決を下し、寧波鴻飛電器有限公司に、ドイツのオスラム社(OSRAM)の特許権を侵害した製品の製造販売の停止、オスラム社に対し経済的損失15万元の賠償の支払いを命じた。判決の効力発生後、寧波市中級人民法院は直ちに有効的な措置を取り、判決を執行した。

 2007年8月初旬、世界の大手照明機器メーカーの一つであるオスラム社は、インターネットにおいて、寧波鴻飛電器有限公司が自社のLEDランプ製品の特許と完全に同一の製品を市場にて販売しているのを発見し、寧波市中級人民法院に提訴し、権利侵害の行為の停止、20万元の損害賠償を請求した。オスラム社の求めに応じ、寧波市中級人民法院は寧波鴻飛電器有限公司の所在地で証拠保全措置を講じ、数万個の権利侵害製品を差し押さえた。 。

 
 
天津税関:権利侵害のスポーツウェアなど5万点を押収

 
 先日、天津税関は、知的財産権侵害事件の処理において、「李寧」、「アディダス」、「ナイキ」、「Levi’s」、「Ferrari」などの著名ブランドの商標権を侵害するスポーツウェア、鞄、帽子などの商品約3万点を押収した。

 これまでに、天津税関は、「アディダス」、「ナイキ」、「Chanel」、「D&G」、「プーマ」、「Levi’s」、「Ferrari」、「李寧」、「Gucci」など国内外著名ブランド9件の商標専用権を侵害したベスト、スポーツウェア、帽子、鞄などの商品約5万点を押収してきた。

 天津税関は、今後、港にある税関としての優位性を引き続き発揮し、知的財産権の税関保護関連の宣伝や教育訓練を強化し、権利侵害行為に対する取締りを強化する方針である。

 
 
北京市第一中級人民法院が判決を下し、Nestle社が20万元の賠償金を獲得

 
 
 北京市第一中級人民法院は、03月12日午後、粉ミルクの大手メーカーであるNestle(ネスレ)社と粉ミルクブランド「多美滋」(Dumex)のメーカーであるInternational Nutrition社間の商標紛争事件の一審判決を下した。判決により、International Nutrition社は、同社が生産する粉ミルク「Dumex」にNestle社の「盾形」商標の専用権を侵害したマークの使用停止、Nestle社に対し経済的損失及び訴訟費用の合計20万元を支払うこととなった。また、北京華堂商場の西直門店に対しこの権利侵害の粉ミルク製品の販売停止をも命じた。

 Nestle社は、2001年12月11日、「盾形」商標の国際商標登録出願を行い、中国を指定国とし中国商標局による登録認可を取得した。商標の有効期限は2011年12月11日までであり、指定商品には第05類のベビーフードなどが含まれる。International Nutrition社は、同社が生産する粉ミルク製品「Dumex」の包装に盾の図形を含めた「金の盾組み合わせマーク」を使用し、インターネットで「Dumex」の宣伝を行う際にも「金の盾組み合わせマーク」と盾の図形を使用した。北京華堂商場の西直門店は、その営業場所で本権利を侵害する粉ミルク製品の販売を行った。

 2007年9月、Nestle社は、International Nutrition社がその登録商標の専用権を侵害し、不正競争をも構成したとの理由で北京市第一中級人民法院に訴訟を提起した。International Nutrition社と北京華堂商場の西直門店による権利侵害行為の停止、裁判所による法定賠償限度額50万人民元以内での賠償金額の斟酌裁定を請求した。

 
 
PCT出願が過去最高を更新、中国の出願件数の伸び率が世界一に

 
 WIPO(世界知的所有権機関)のウェブサイトによれば、2007年の全世界におけるPCT出願件数は再び過去最高を更新した。中国は5,456件の出願件数で世界第7位となり、前年比伸び率は38.1%に達した。伸び率において、国際出願件数が世界トップ15に位置している国の首位に立った。中国のPCT出願件数の大幅な増加は、中国の革新能力の迅速な向上、知的財産権保護意識の絶え間ない強化を反映したものと見られる。

 華為技術有限公司や中興通迅公司などのハイテク企業は、中国のPCT出願件数の増加に大きく寄与した。世界の企業別PCT出願件数ランキングにおいて、この2社はそれぞれ4位と53位に入った。中国の企業は視野を海外市場にまで拡大し、国際知的財産権の保護に益々関心を示し、研究開発や対外協力の強化などに大量の資金を投入し、特許分野での利益獲得を期待している。

 
 
SIEMENS社に対する商標権侵害の訴えは正当な使用により却下

 
 
 SIEMENS(シーメンス)冷蔵庫の中国での製造メーカである博西華家用電器有限公司と販売会社である江蘇博西家用電器販売有限公司は、冷蔵庫に文字「BIOFRESH」を使用したことで権利侵害と訴えられた。上海市第一中級人民法院は、本件に対し一審判決を下し、「被告の使用は正当な使用である」との理由で原告のすべての訴訟請求を却下した。

 原告はドイツ企業であり、中国で「BIOFRESH」商標の専用権を取得した。上海市第一中級人民法院の審理によると、「Bio Fresh」の文字は SIEMENS冷蔵庫内部の新鮮保存室の板の上及びその外装箱に貼られ、商品、品番、生産日などの情報を表示したラベルにも使用されているが、それらの位置には「SIEMENS」商標が比較的目立つによう表示されている。また、SIEMENS冷蔵庫の外部や包装箱の目立つ場所にも「SIEMENS」商標が付されている。

 上海市第一中級人民法院は、「SIEMENS冷蔵庫に付された文字「Bio Fresh」は、製品の特徴と機能に関する説明や描写であり、消費者がブランドの異なる冷蔵庫や冷蔵庫のメーカーと誤認混同をもたらす恐れはない。被告の使用は正当な使用であり、原告の商標専用権の侵害にはならない。」と認めた。