商標戦略は中国国家知的財産権戦略の重要な構成要素である。このため国家工商行政管理総局は先日、国務院『国家知的財産権戦略要綱』付随文書——『〈国家知的財産権戦略要綱〉の徹底遂行、商標戦略実施の強力推進についての意見』を公布した。
この文書を解読すると、その中で四つの重点項目が注目に値する。
商標権利者と消費者に対する保護の強化
国家商標戦略は、商標行政の法執行力を強化し、模倣品などの権利侵害行為を厳格に取り締まり、公平な競争の市場秩序を維持し、商標権所有者と消費者の合法的な権益を着実に保護しなければならない、と提起する。
商標審査期間を1年以内に抑える
国家商標戦略は、商標登録管理の強化、商標審査の効率向上、審査期間の短縮、審査品質の保証を明確に提起している。商標登録出願件数の大幅な増加による処理の遅れの問題を2010年末までに徹底的に解決し、商標審査期間を12ヶ月以内に抑える。
ここ2年で商標法の改正整備に着手
国家商標戦略は、商標法制の策定を強化し、法規定の制定を推進するよう確定している。特に商標法の改正整備を急がねばならない。
『中華人民共和国商標法』は1982年8月23日に第五全国人民代表大会常務委員会第二十四回会議で可決され、1983年3月1日より施行された。
商標法の改正整備の主な目的は、商標の登録審査期間を短縮し、商標権の確立手順を整備し、悪意のある出願を防止し、商標の保護を強化するとともに、商標権の濫用を防止し、改正後の商標法を中国の国情に合ったものにすると同時に、中国が実施を承諾した国際義務とも一致させることにある。
企業の商標国際登録を積極的に指導
企業が国際貿易において自己の商標を使い、商標国際登録を積極的に行うよう指導すると同時に、企業が積極的に海外の商標紛争に対応するよう奨励する。また現地の法律と国際ルールを運用し、海外商標の不正登録行為と商標権侵害、模倣行為を制止する。
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